日本農業法人協会様が出している「アグリビジネス経営塾」というページがあります。
販売・経営・労務など 色々な情報が記載されています。
今悩んでいることの何かヒントがあるかもしれません。
経営者の方が語る番組「カンブリア宮殿」
見ていらしゃる方も多いと思います。
以前、この番組でマグドナルドの代表取締役社長の原田さんがおっしゃっていた言葉
「値段に対する価値を徹底的に研究する」
他社は同じ物を下げることをしているが、上げるためには価値を上げ、徹底的に研究し尽くしたあとに価格を上げる。
小ヒットをコンスタントに出し続けるためには、構築された商品コンセプトを素早く形にする体制が必要です。
よくある問題点と対処方法は以下の通りです。
①なかなか着手されない
開発コンセプトの優先順位をはっきりさせること、コンセプト数に合ったチーム編成 開発テーマが必要です。
②難問にぶつかって停滞
欲しい技術がどこにあるのかを探索するしくみが必要です。
特許や実用新築からの探索方法もちろんのこと、交流のある設備機械業界・包装資材業界などからの探索ルートや探索方法を経験にもとづく仕組みとして、共有化していくことが必要です。
③進捗が遅すぎる
技術者にイメージされていないためにカタチがまとまらないという状況です。
これを解決するためには、技術者にユーザー状況を体験してもらうことが必要です。
みなさんの悩みは何でしょうか?
商品開発において、メンバーが挑む最大の難所であり醍醐味でもあるのはコンセプトの構築です。
生活者に「素晴らしい!全く私のために作ってくれた○○だ!」と言わしめるようなインパクトのあるコンセプトを構築することが理想です。
【従来】
コンセプトを構築するためには、ターゲット対象に、課題に関するアンケートで不満やニーズを聞き取り、技術的可能性を睨みながらアイディア検討してくのが基本でした。
【今】
生活上の基本ニーズがほとんど満たされてしまった現在、消費者からニーズやウォンツを引き出すことは難しくなってきています。
新しい切り口でtを開発するには、新しいアプローチが必要になってきました。
■手順
①課題周辺の生活シーンに関する定性的な情報をできるだけ、たくさん集める
↓
②生活情報の深い読み込みと洞察を行う
↓
③アイディア発想のヒントや刺激情報を集める
↓
④商品コンセプトのアイディア発想を行う
以前より「簡便」「手軽」をキーワードとしたお助け商品は存在していたが、それは主に調理が複雑なメニューにあてた商品だった。
しかし昨今のお助け商品は、家庭で誰もが調理してきたメニューを、さらに簡単に作れるように進化させたものが多い。
キーワードは『たった○○分』『○○を用意するだけ』
例)
①たった○分しかかかりません
・シリコンスチーマーで作る簡単シリーズ
・お肉マジックシリーズ
②○○だけですぐできる
・プルコギ春雨
・広東風カニ玉
・世界のごちそうごはんの素
③それすら面倒のかたへ。
・あけぼの レンジだけちゃんぽん。
・My Deliシリーズ
世の中の流れが反映されています。
新商品開発6(小ヒットを生むための取組姿勢)
ある商品開発企画者のアイディアがヒットに結びつくと「あの開発者にはセンスがある」と称賛されます。
センスとは??
消費者のニーズを敏感に感じ取り、企業の持つ可能性とをうまく結びつける感性や執念
↓社内でこのセンスを発揮させるためには・・・
・調査力、発想力を伴った商品企画部門があり
・技術力・設備力を伴った技術開発部門が仕組みとしてあり
・センスのある企画者がそれらを結びつkる
・予算や様々な部門の人の支援が得られている
また、取組姿勢としては次の三点が大切です
・欲張らず、既存市場とその周縁にフォーカス
・現在のユーザーを対象に冷静なコンシューマーインサイトを実施し、コンセプトを構築する
・アイディアをすばやく試作し、想定ターゲット層に提示しながらコンセプトを磨き上げる
既存カテゴリーの競争戦略について
競争優位にたつためには、基本的マーケティング要素で他社に差をつけることが必要です。
3つの観点から既存品状況分析を行います。
①マーケティング活動の分析、総括
・売上高
・利益
・取扱店率
・商品知名度
・販売促進効果
②市場浸透状況調査と顧客満足度調査
・ターゲット合致度
・購入頻度
・使用実態
・継続購入意向
③商品ポジショニング
・市場データ
・ユーザー意識
・製品ライフサイクル
・PPM
・生活価値分析
新商品開発の流れは4つの段階で成り立っています。
①商品開発課題の抽出
・環境分析
・市場分析
・消費者分析
・開発課題の確定
↓
②コンセプト構築 『一番大切』
ここでは、製品仕様の方向性だけでなく、実際の販売場面をイメージした周辺要素(想定ターゲット・販売チャネル・訴求手段・訴求方法)の概略検討まで含めて行います。
↓
③コンセプトを「カタチ」にするプロセス
商品本体を開発するプロセス、ネーミングやキャッチフレーズ、パッケージングによって商品の存在を目立たせる手段の検討プロセス、そして価格設定、宣伝や販促などのマーケティング戦略を考えるプロセス
↓
④テストマーケティング
商品開発については、3通り考えることができます。
①既存カテゴリーへの競争戦略
②新カテゴリーへの参入戦略
③新規事業開発戦略
①既存カテゴリーへの競争戦略について
既存商品状況分析
↓
商品改良とアイテム拡張
↓
・戦略的商品改良
・新ニーズへの対応
②新カテゴリーへの参入戦略
③新規事業開発戦略
市場環境分析
↓
新商品開発
これらの開発課題は、先にみたように、既存技術で対応できるものから、実現に時間がかかるものまであります。
これらは、商品開発だけでなく、戦略に先導され、整理されていることが重要です。
皆さんの現在考えている商品開発はどのカテゴリーになりますか?
「よし。大ヒット商品を開発するぞ!」と力んでしまうのが一般的ですが、「小ヒット狙い」の着実なアプローチを実践することをお勧めします。
大ヒット狙いには、落とし穴が多く存在します。
コンスタントな得点稼ぎこそが、安定経営のために望まれる姿勢であり、野球で言われる「ホームランは狙って打てるものではなく、ヒットの延長にある」とは商品開発にも当てはまります。
『大ヒット狙いが陥りやすいパターン』
■心理状態
画期的な新商品を開発したい、当てたい
↓
■担当者の取組
消費者のニーズ深追い・新奇なアイディアを希求
↓
■企画アクション
新規技術の青田買いによる拙速なコンセプト構築
↓
■開発アクション
新奇なアイディアの商品化
先行者利益を見込んだ先行投資
↓
成功時のリターン:大 リスク:大
『小ヒット狙い』の着実なアプローチ
■心理状態
既存市場をしっかり守り、その周縁にコツコツと新規需要を開拓したい
↓
■担当者の取り組み姿勢
堅実な市場研究。消費者研究
↓
■企画アクション
冷静なユーザー調査に基づくコンセプト構築
↓
■開発アクション
既存市場とその周縁を狙った商品化。将来へ向けての様々な開発研究をスタートする
↓
成功時のリターン:小
リスク:小